台北から少し足を伸ばして行ける街、淡水。地下鉄でわずか1時間弱と近いのに、街の雰囲気が独特で美しい東洋のベニス、あるいは台湾のベニスと呼ばれる街は、グルメ、歴史、フォトスポットをわずか半日で体験できる場所。淡水の楽しみ方をご紹介いたします。

台北から日帰りで行けるスポットとして有名なのは九份(十份)、北投、淡水。いつも弾丸ツアーで行くのと、グルメとショッピングで忙しすぎて郊外まで辿り着かなかったのですが、今回は張り切って淡水まで行ってきました!

調べると台北市中心地から地下鉄で1本、所要時間40分程度で行ける街、淡水は「台湾のベニス」と呼ばれているそうですが、まとまった旅行情報がありませんでした。朝から行った方が良いのかなと思いましたが、夕暮れがオススメという情報もあり、週末玉市での買い物を終え、遅めのお昼を台北市内で食べてから向かいました。

淡水駅

日曜日とあってか、終点淡水に向かう地下鉄は一眼で行楽客と分かる風情。20代の国際色豊かな学生っぽいグループあり、外国人観光客あり、家族連れあり、とさまざま。15時過ぎに淡水駅に着くと、駅にもたくさん人がいました。さながら週末の鎌倉駅。駅前には大きな建物が林立し、ユニクロ、サイゼリア、くら寿司、さぼてんなどの看板が並びます。台北のベッドタウンといった雰囲気もあります。

淡水老街へ歩いていくと、駅から10分弱で、おみやげもの屋、食べ歩きできるお店がズラリと並んだエリアが見えてきます。ここから川沿いに2km近く歩く遊歩道沿いには、シーフードレストラン、アイスクリーム店、おみやげ屋、その他いろんな食べ物の屋台などが並んでいて、家族連れやカップルが食べ歩きしつつゾロゾロと歩いています。人気商品は名物ロングアイスクリームで、子連れだけでなく大人も10組に3組くらいは食べてました。昔、原宿や心斎橋でもよく似たソフトクリームを見かけましたね、なんとなく懐かしいです。というかこの辺り一帯にはお祭りを思い起こす屋台がズラリと並び、そこはかとなく漂う昭和感は、まるでタイプスリップしたようです。

淡水名物ゲソの天ぷら

台北を出る前に食事を済ませていた私たち、屋台から漂うおいしそうなニオイにはほとんど目もくれず向かったのはシュークリーム専門店。アジア色のレストランが多い淡水にある、鼎宴小鋪(Maxine 法式手工泡芙)はフランス風手作りシュークリームのお店で、パフにアイスを挟んだ通年メニューとは別にあるのが「季節のシュークリーム」。この季節にはマンゴーシュークリームがあると前情報で調べており、やってきました。夏期間の季節のシュークリームはカスタードがいっぱい詰まったマンゴーブリュレ、クリームたっぷりマンゴーシュークリームの2種類です。一つ60元(約210円)と決して安くはないですが、どっしりと重いシュークリームにはカスタードクリームあるいは生クリームがぎっしり詰まっていますし、マンゴーもゴロゴロ入っていることを考えるとお得な値段。フランス風を意識した、やや濃いめのコーヒーは甘いデザートに合うおいしさです。

淡水の名物カフェでマンゴーシュークリームを食べる

店構えはどちらかというとアイスモンスターなどのかき氷屋に似ていて、オープンな店先にはミストが漂い、涼しそうです。オープンカフェなのでクーラーはほとんど効きませんが、少し休憩するにはこれでもいいかも。おやつでお腹がいっぱいになったら、観光です。

鼎宴小鋪(Maxine 法式手工泡芙)

台湾の北東エリアに属している淡水は、侵略の歴史に色塗られた地域でもあります。英語でformosaとも呼ばれた台湾は1542年頃、近くを通り過ぎたポルトガル船が「景色の美しい島」と命名しました。1624年にはスペイン人が淡水に拠点を築きますが、1642年にはオランダ東インド会社が彼らを駆逐し、紅毛城と呼ばれる要塞を建設しました。その後、清国によって一時は中国の領土になりますが、1860年にはイギリス領事館が紅毛城に置かれます。この頃に建設された建物はとても良い状態で残されており、建物の中も自由に見学することができます。

淡水の歴史を知る紅毛城 淡水の紅毛城はレンガが美しい

紅毛城よりやや駅側にあるのは小白宮、こちらは1866年に税関務司邸として建てられました。白亜の建物は小ぶりですが、緑の庭園とのコントラストが何よりも美しいのと、丘の上から見る淡水の景色を見ていただけます。入場料は紅毛城と共通で80元(約280円)です。建物内に「小白宮の歴史」という掲示があり、小白宮の成り立ちなど、歴史が綴られている中、1896年日本の首相伊藤博文来台逗留、とありました。他に人の名前が登場する箇所はありません。

淡水の小白宮はフォトジェニック 淡水の紅毛城はフォトジェニックな撮影ポイント

淡水では純日本家屋も見ることができます1934年に完成した建物は、日本統治時代の街長を務めた多田栄吉氏が建設しました。とても良く保存されている上に補修も施されている建物は、見学者に無料で開放されていました。淡水の歴史の一幕を感じることができる、貴重な建物です。

淡水の見どころ多田榮吉邸 淡水の純日本家屋、多田榮吉邸

これらの建物は急な坂道を登った丘の上に建てられていて、それぞれのバルコニーや庭先からは淡水河の河岸が見られるように設計されています。部屋の中には暖炉があり、ちょっと見た感じだとこれが台湾だとは思えないほど。

淡水の紅毛城から見える風景 淡水の紅毛城内装

夕方近くになってきたのでピア付近に戻ると、空が色づいて夕焼けぽくなってきました。この日は夕方から雨の予報で雲が厚く、この時間以降は夕陽を眺めるどころか雨が降ってきそうでしたが、この景色は台湾のベニス、東洋のベニスと言う人がいるのも納得です。

東洋のベニス淡水の夕方 台湾のベニス淡水の夕方

予定では日暮れの時間に台湾人も絶賛オススメするクルーズ船に乗る予定でしたが、雨が降っては楽しめないので、次回へのお楽しみに残しておくことにして台北に戻りました。台北から地下鉄で1本、わずか40分で来られる淡水は歴史好き、グルメ好き、アクティビティ好きの方が半日でも十分楽しめるフォトジェニックな街です。台湾に行かれる際はぜひ計画して訪れてみてください。

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